最強の夢
雨が降るとの予報もありましたが、ダービー当日は五月の終わりとは思えないような熱い一日でした。
皐月賞と同じ枠を引いたマイネルマクロスが、大方の予想通り逃げる展開。しかし、それは 1000m の通過タイムが 57 秒台というハイペース。それを果敢に北海道の夢を背負うコスモバルクが追いかける。先頭から最後方まで 20 馬身以上と言う長い隊列の五分どころよりやや後ろに馬群ができ、それがまるで砂時計のように徐々に徐々に前に迫っていく。
最終コーナー、鞍上の五十嵐 冬樹 騎手が二度後ろを振り返り、コスモバルクが早くも先頭に立つ。馬場の真ん中を目指してコーナーを曲がりきったとき、コスモバルクが一瞬ふらつくような動作を見せた。
そのとき何かが砕け散る音を聞いたような気がした。
まるで散り落ちる花びらのようにコスモバルクがよれ内に切れ込んでいくその外からキングカメハメハが追い出される。そのさらに外、キングカメハメハにぴたっと馬体をあわせてハイアーゲームも直線を向く。
コスモバルクは皐月賞馬ダイワメジャーと馬体をあわせて伸びようとするが、その外をキングカメハメハとハイアーゲームがぐいぐいと伸びていく。コスモバルクはダイワメジャーを置き去りにすることもできずにそのまま沈んでいく。
キングカメハメハは伸びる。鞍上 蛯名騎手が必死になって追うハイアーゲームを一完歩毎に確実に置き去りにしていく。
徐々に抜け出すキングカメハメハを大外から一頭、赤い帽子が懸命に追ってくる。次々にライバルを置き去りにしてキングカメハメハを目を疑うような脚で追ってくるのはハーツクライ。たった一頭、凄まじい勢いでキングカメハメハに迫る。しかし…
最強の夢はついに結実した。
2'23''3 というコースレコード、そしてもちろんダービーレコード。それが最強の夢であったことタイムの上でも証明して見せた。
間違いなく今年最高の一戦でした。その一戦を制したキングカメハメハに最大の賞賛を送りたいと思います。
加えて許されるのなら五十嵐 騎手、田部 調教師をはじめとしてコスモバルク陣営の関係者に一言送りたい。
私はまだ春完全敗退の途中…_(T-T)_
# 最後に夢の舞台で散った今年のきさらぎ賞馬マイネルブルックの冥福を祈ります。
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