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四戦無敗!!

 老いることは悲しいかもしれない…けど、歳を重ねることはそんなに悪いことじゃないかもしれない…

 ゲートが開くと同時に押してヤマニンファビュルが、一目散に先頭に踊り出る。逃げを宣言していたもう一頭アサヒライジングはじわっと前に出たが、さすがにこれにはついていかない。
 人気を集めた桜花賞組のキストゥヘブン、アドマイヤキッスは外枠を引いたこともあって、隊列が伸びるのを待って、外目後方に陣取った。
 ヤマニンファビュルは玉砕覚悟の大逃げ、1000m の通過タイムが 58 秒台というオークスでは考えられないペースでただ一頭先頭を行く。この状況下では逃げているのも同然の二番手アサヒライジングの方は、淡々と 1 分ちょっとくらいで 1000m を通過する。その後ろにヤマトマリオン、カワカミプリンセス、フサイチパンドラ、ニシノフジムスメ、やや後方にアドマイヤキッスを見るように桜花賞馬キストゥヘブン。
 この長い隊列のまま進むかと思った向正面中場、中団で構えていたコイウタに異変が起こる。この競争中止の煽りを喰って、後方集団が膨み、二番手のアサヒライジングが三コーナーに差しかかったために、隊列の再整理が終わる前に縮まり始めた。
 最終コーナーを曲って、早々、ここまで計ったようなペースで走り続けていたアサヒライジングが、力尽きたヤマニンファビュルを交わしラチ沿い先頭に立って、レールの上を走るように直線を駆け上がっていく。それを追っていち早く先頭集団から抜け出したカワカミプリンセス、その外を回ってフサイチパンドラ。桜花賞上位二頭はおお外を回って直線に向かう。
 直線、坂にさしかかって先頭はアサヒライジング。全く勢いは衰える気配がない。力強く坂を上っていく。逃げ切りはある!アサヒライジングが坂を上り終える直前、そう思った瞬間、後ろから追いかけてきていたカワカミプリンセスのギアが一段上がる。その加速力に一緒になって上がってきていたフサイチパンドラはついてこれない。
 大外で力尽きたキストゥヘブンを尻目に、追ってきたアドマイヤキッスも府中の坂を前に伸びあぐねる。

 カワカミプリンセスは力強く突き抜けた。
 無敗の戴冠。なんだそうか、まだこの馬に勝った馬などいないんだから…勝たれてしまってからそう思った。

 キングヘイロー産駒初 GI 制覇…競馬がほんのちょっとわかり始めた頃、セイウンスカイ、スペシャルウィークとの内国産三強を形成した一角の仔が初めて勝ちました。
 小さい頃「いつか自分が応援した馬の仔が走る。だから競馬はおもしろい」と父親が言っていた意味を最近よく感じるようになってきました。桜花賞ではアドマイヤベガの、NHK マイルではアグネスタキオンの産駒が勝ちました。競馬を見る限り、こんな嬉しいことを体験できるのなら、歳を重ねることはまんざら悪いことではないような気がしています。
 馬券は福永 騎手騎乗のフサイチパンドラやられた格好になりました(最後の最後でニシノフジムスメとの二者択一で捨てた方が来た訳ですから悔しいですよ。地団駄を踏むくらい (-_-x )が、本命に押して競争を中止したコイウタも跛行くらいで済んだことですし、素直に 49 年ぶり無敗のオークス馬誕生を祝福したいと思います。

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