完全勝利
雨の仁川 芝 2200m 。
GI 四勝、そして今春の天皇賞二着のメイショウサムソンに対して、菊花賞馬アサクサキングスをはじめとする四歳勢が挑む、それがこの戦いの構図であり、その勝敗が争点と思われた今年の宝塚記念。
しかし、その舞台設定にこそ、勝敗の鍵はあった。
戦前の宣言通り、エイシンデピュティが押して先頭に立ち、その後ろからアドマイヤフジ、インティライミ、アサクサキングス、ロックドゥカンブがつけ、内枠を引いたメイショウサムソンは一度後ろに下がって外に出したために、そのまま後方に控えるかたちとなった。その前にはアルナスラインがいて、これがちょうど中段、有力人気馬は、すべて前々で進む展開。
気まぐれに降る雨のおかげで重馬場となったわりには、ペースはゆるまず、しかし人気馬がこぞって先行したために馬群もほぼ一団。3コーナー手前からメイショウサムソンが馬なりでポジションを上げるに従って、徐々に馬群は縮み、逃げるエイシンデピュティの後ろにインティライミが食らいつき、外からアサクサキングス、メイショウサムソン、ドリームパスポートなど四、五頭が横一線で襲いかかる。
ここからエイシンデピュティがスパートする。
一度後続引きつけて、淀みのないペースの中、いったん息を抜いてのスパート。しかも、内外あまり馬場状態に差はなく、ダートもこなす道悪の鬼のスパートに最終コーナーで並びかけた馬もついてこれない。鞍上 内田 博幸 騎手の強烈な激に応えて、エイシンデピュティが逃げる。
しかも雨が道悪の鬼を祝福する。
重馬場をさほど苦にしないメイショウサムソンの手応えが悪い。前々につけていた有力どころも加速に手間取って伸びない。
エイシンデピュティ先頭。
アサクサキングスが追いすがる。外から目の覚める勢いでエアシェイディが伸びてくる。そのエアシェイディに並ばれて、やっとメイショウサムソンの闘志に火がついた。ここからがこの馬の真骨頂。影さえ踏めば並ぶ、そしてねじ伏せる。
それでもエイシンデピュティが逃げる。
エアシェイディを競り落とし、アサクサキングスに並びかけメイショウサムソンが伸びる。内からもインティライミの強烈な差し脚を見せる。
しかしここでアサクサキングスが力つきるようによれた。内によれ、インティライミの差し脚が一瞬止まる。そして外によれ、一直線に襲いかかってきたメイショウサムソンの脚もそれる。
エイシンデピュティが逃げる。
インティライミの伸びが止まった。しかし、メイショウサムソンは止まらない。影を踏む。そして…
そこがゴールだった。
菊花賞馬を振り払い、伏兵の一撃を交わし、そして GI 四勝馬の必殺の力業をねじ伏せた圧巻の逃走劇。エイシンデピュティ、JRA ジョッキー 内田 博幸 GI 初制覇のまさに完全勝利だった。
雨がすべてのキーワードでした。
良馬場であれば、後ろの馬はもっと脚を伸ばせたでしょうし、最後の直線でアサクサキングスがあんなに大きくよろめくこともなかったでしょう。インティライミの破壊力もあんなものではなかったでしょうし、そもそもメイショウサムソンもスタートから外に出すこともしなかったかもしれません。間違いなく、もっときわどいレースになっていたはずです。
ただ雨だった。しかも、先頭を行ったのが今期絶好調の道悪の鬼だった。強さとは、時として天のきまぐれすら引き寄せるのかもしれません。
さて個人的な馬券はというと…
◎ エイシンデピュティ、○ メイショウサムソン、▲ インティライミ…完全勝利と言わしていただきましょう。(^^)/
今期初の万券、しかも本線での的中で、安田記念さえ拾っていれば、前半戦古馬芝 GI 級レース完全勝利だったのは口惜しいですが、今年前半戦収支プラスを達成と言うことで万事よしとしましょう。エイシンデピュティ、内田 博幸 騎手万歳!です。
これで秋まで休養になりますが、しっかり運を充電して、今年こそ今世紀初の年間収支プラスを達成したいものです。
ではまたスプリンターズステークスでお会いしましょう (^^)/~~~
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