ブエナビスタの強さ
初めての輸送、初めての左回り、一気の距離延長、ジョッキーが口を揃えて言う「外は伸びない。伸びるのは内」という馬場状態、そして当日の馬体重は -8kg 。不安要素がないと言えば嘘になる。
それでも圧倒的な力量差を見せ桜花賞を制した絶対女王ブエナビスタの単勝ウォッズは 1.4 倍。
どんな状況下でも誰も負けるとは思っていない、そんな雰囲気が東京競馬場を包み込んでいた。
そのブエナビスタは、ちょうど真ん中の絶好枠を引き、スタートも五分に発馬しながら、徐々に後ろに下げ、結局いつものポジション。
一方、エルフィンステークスから二ヶ月ぶりの桜花賞でブエナビスタにもっとも迫って見せたレッドディザイアは、真ん中より内目の枠からちょうど中団のラチ沿いをぴったりと折り合って進んでいた。
ヴィーヴァヴォドカとそれに絡んでいったデリキットピースが引っ張る馬群はぐんぐん長くなり、その長くなった馬群の後方三番手。最終コーナーに向かって徐々に短くはなっていったが、内が伸び外が伸びない馬場状態で、直線を向いたブエナビスタの位置取りは絶望的なように思われた。
悲鳴のようにも聞こえる歓声がうなる。
先頭を行っていったヴィーヴァヴォドカとデリキットピースの間を縫って徐々にレッドデザイアが先頭に立つ。このときまだブエナビスタは内に潜り込むか外に持ち出すか、進路を迷っていた。いよいよ最後の坂にかかる。
ブエナビスタは外に進路を決めた。
伸びないはずの大外を通ってぐんぐんとブエナビスタは伸びてくる。それでもまだ先頭のレッドディザイアまでは絶望的な差。
内にいる馬でも伸びあぐねるのを横目に見ながらブエナビスタはさらに加速する。やっと二番手に抜け出したジェルミナルを捕まえた。
ここからさらにまだ加速する。ジェルミナルに並んだ。しかし、まだレッドディザイアまで二馬身以上ある。
ここまでか?
そのとき時間が止まったように見えた。その止まった時間の中、ブエナビスタだけがまだ伸びる。そしてレッドディザイアを捕まえ、そして並んだ。
並んだところがゴールだった。勝敗は誰の目にも明らかではなかった。鞍上 安藤 勝己 騎手でさえ。
それでも勝ったのはブエナビスタのような気が誰しもしたはずだった。
そして、その通りだった。その得体の知れなさ、それがこの絶対女王の強さなのかもしれない。
レッドディザイアがかわいそう。不幸以外の何者でもない。ブエナビスタがいなければ、この馬が二冠馬だったのだから。
このあと凱旋門賞を目指すらしいですが、個人的には秋華賞、エリザベス女王杯で牝馬五冠、そして来年ヴィクトリアマイルで牝馬六冠完全制覇を目指して欲しい気もするのですが…了見が狭いですかね。
ブエナビスタ・レッドディザイアで堅いと思っておきながら、桜花賞に続いてまたジェルミナル買わなかったために惨敗。これで七連敗。そろそろ馬券の獲り方忘れたのかもしれません。あかん orz
いや次はダービー。
今年前半戦ここさえ勝てば、勝負に負けても相撲に勝った気分にはなれる。獲る。絶対に!
# しかし、ダービー獲ったのって確かジャングル… o...rz
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