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菊の血

 2009 年戦国クラシック最後の一冠菊花賞はの一番人気は、武 豊 騎手を鞍上に迎えながら春無冠で終わった大器リーチザクラウン。そのリーチザクラウンを、前走神戸新聞杯で鮮やかに破ったイコピコが二番人気、皐月賞馬アンライバルドは三番人気でこれを追う。

 スタートが決まったアントニオバローズが飛び出したが、押さえつつリーチザクラウンが外から前にでて先頭に立つと、一周目の坂を下りながらゆっくり後続を引き離しにかかる。
 二番手集団を見る位置にアンライバルド、それを見る中団に二歳王者セイウンワンダー、イコピコは後ろから数えた方が位置で、二週目のバックストレッチにかかる頃にはペースはすっかり落ち着き相当馬群は長くなった。
 ここから各馬、徐々に先頭のリーチザクラウンにとの差を詰めていく。
 それでもリーチザクラウンは、菊の定石通り二週目の坂をゆっくり上ってゆっくり下っていく。馬群はさらに詰まる。

 そして最終コーナー。
 一気に後続が先頭を行くリーチザクラウンに襲いかかる。しかし、引き絞りきった弓を放つように、リーチザクラウンの鞍上 武 豊 騎手は、これ以上ないタイミング追い始める。
 外を回ってセイウンワンダー、アンライバルド、そして最後方からイコピコ。

 しかし、無冠返上をめざすリーチザクラウンに最初に襲いかかったのは、先頭集団内目でずっとじっとしていたスリーロールズ。そしてそれを目指して眠っていた超良血フォゲッタブルが迫ってくる。
 スリーロールズの鞍上 浜中 俊 騎手、フォゲッタブルの鞍上 吉田 隼人 騎手の若武者二人が、がむしゃらという勢いに任せて、菊三勝の武 豊 騎手騎乗のリーチザクラウンに迫って追い落とした。
 これが若き血の力か?いやそれだけではない。
 スリーロールズはオーロラビジョンに驚いてはねるような勢いで外にふくらんだが、それでも立て直して本能的にゴールに向かう。それを追うフォゲッタブルもまっすぐに運命づけられたものに導かれるようにゴールに向かって伸びる。
 後ろから来るセイウンワンダーも届かない。皐月賞馬アンライバルドも力尽きた。イコピコは大外、間に合いそうにない。

 たった二頭しか出走していないダンスインザダーク産駒、しかも準オープン馬と条件馬のマッチレース。これこそが血の力。最後の一冠を執念の鬼脚でもぎとった菊の血の力。
 そしてこのマッチレースを制したのはスリーロールズだった。
「サラブレッドは血で走る」
使い古された格言を思い出さずにはいられない。波乱の幕切れだった。

 神戸新聞杯イコピコに一気に交わされはしたがそれでもじわじわリーチとの差は詰めていたセイウンワンダーを本命に、同じくセントライト記念でゴール前々との差をじりじり詰めていたフォゲッタブルを押さえて、それでもあたらんのか… orz
 スリーロールズも迷ったんですよ。血統的に。でもね。 2000m 以上に勝ち星のない準オープン馬は買えん。。。

 いや今秋の GI 戦線、悪い予想はしていない。この調子で予想を続けて入ればきっと。次こそは天皇賞こそは…苦手>天皇賞(秋)

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